2017年04月20日

EVF見学会報告:昭和電工(株)プラスチックケミカルリサイクル(KPR)

EVF見学会の報告

・開催日 : 平成29年4月20日(木)
・見学先 : 昭和電工(株)プラスチックケミカルリサイクル(KPR)
             〒210-0867 神奈川県川崎市川崎区扇町5-1
・URL  : http://www.sdk.co.jp/kpr/index.html
・参加者数: 15名

軽くて変化しないプラスチックは大変便利ですが、使用済みになるとその長所が短所になり、一度利用されると利用価値の無いものとして焼却すると有害物質であるダイオキシンが発生し、各地で問題となってきました。使用済みプラスチックを再利用する有効な方法(手法)がなかなか見出せない中、環境問題がクローズアップされ、 環境にやさしく利用価値の高いリサイクル方法(手法)が求められていました。
Tour20170420r1.jpg昭和電工のプラスチックケミカルリサイクルは、家庭や企業で一度利用され商品価値のなくなった使用済みプラスチックをガス化し、アンモニアを製造します。

KPR(ガス化手法)工程は下記の様になります。

[工程-1] 破砕成形設備にて 減容成形
 収集された使用済みプラスチックは昭和電工川崎事業所へ運ばれ、投入コンベアーにより破砕機に投入されます。 破砕した使用済みプラスチックは異物を除去した後、成形機により小さな固まり(成形プラ)に加工されます。
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[工程-2] ガス化設備にて 合成ガスを製造
 2つのガス化炉を通ってプラスチックは合成ガスになります。 プラスチックの固まりは「低温ガス化炉」と「高温ガス化炉」という2つのガス化炉の中で温度と圧力を調整され、水素と二酸化炭素の合成ガスとなります。 昭和電工ガス化プロセスは合成ガス生成過程で回収されるスラグ、金属類、塩、硫黄は、全て「資源」として有効利用されるゼロエミッション型リサイクル設備です。
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[工程-3] 合成ガス中の水素からアンモニアを製造
 ガス化設備で作られた水素と二酸化炭素の合成ガスは、アンモニア製造設備へ運ばれ、合成ガスから水素を取り出し、その水素を利用してアンモニアが作られます。二酸化炭素は隣接している工場にてドライアイス、液化炭酸ガスとして出荷されています。
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[アンモニアってなに? なぜ、アンモニアを製造できるの?]
 アンモニアは一般的には、肥料やアクリル系の繊維等、様々な工業製品の原料になります。石炭や重油等の燃焼に伴い発生する有害な窒素酸化物を除去したり、工場等からでる酸性の廃液等を中和する薬剤として利用されます。アンモニアは無色・透明の気体で、洋服やプラスチック製品など、暮らしに身近な製品の原料や薬剤として使われる化学製品です。
アンモニアは、窒素と水素の化合物で、主に石油を精製してできるナフサ等から水素を取り出し、空気中の窒素と合成させて製造されます。
 プラスチックは炭素と水素を主成分としており、主に石油から作られています。
 ナフサなどをプラスチックに置き換え、水素を取り出すことにより、従来の原料と変わらぬものとして利用されアンモニアを製造することができるのです

[KPRガス化プロセス3つの特長]
1.塩素を含んだプラスチックでもリサイクルが可能で、分別の必要がありません。工程内から取り出した塩素分も再び基礎化学品としてリサイクルできます。
2.炭酸ガスは、大気放出されることなく、ドライアイスや液化炭酸ガスとして利用されます
3.合成ガス生成過程で回収される、スラグ、金属等は、「資源」として有効利用されるリサイクル設備です。
最後になりましたが、大変親切にご案内いただいた昭和電工(株)プラスチックケミカルリサイクル(KPR)推進室 篠原 様  竹田 徹室長様、ありがとうございました。
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                        (文責:久保田 惣治)

posted by EVF イベント at 19:00| 見学会