2016年12月15日

EVF見学会報告:J-Power 磯子火力発電所

EVF見学会の概要報告
・見学会開催日時 : 平成28年12月15日(木)10:00〜12:00
・見学先     : J-Power 磯子火力発電所
            〒235-8510 横浜市磯子区新磯子町37-2
・URL    : http://www.jpower.co.jp/bs/karyoku/open_day/isogo.html
・参加者数    :18名

7月の川崎バイオマス発電所に続き、今回は石炭専焼の磯子火力発電所を見学しました。
まず、発電所建設の経緯、機能的特徴・能力等などについてVTRで勉強した後、発電所の特徴を示す大掛かりなジオラマで説明を受けました。その後所内を見学し最新鋭の発電所のすごさを実感しました。
CIMG5000.JPG
発電所のジオラマ








1 . 発電所建設の経緯
当発電所は昭和40年代初めに大都市に位置する発電所として日本で初めての公害防止協定を横浜市を締結、 いち早く排煙脱硫装置を設置するなど環境保全対策に力を入れつつ電力の安定供給を進めてきた。発電設備の老朽化や横浜市の新たな環境改善計画への対応などのため、平成14年〜平成21年に超々臨界蒸気を採用した発電設備への置き換え、および最新の環境対策設備の設置などを行い、環境負荷軽減とエネルギー効率向上を両立させたコンパクトな都市型石炭火力発電所に生まれ変わり現在に至っている。

2 . 発電システムの概要
1)船で運ばれてきた燃料炭は発電所の岸壁で陸揚げされ、ベルトコンベアで石炭サイロ、石炭バンカー、給炭機へと運ばれ、 最後に微粉炭機で粉末状にされる。
2)粉末になった石炭はボイラーで燃やされ、この熱によってボイラー内部にある何千本もの細いパイプを通る 水を加熱し、高温・高圧の蒸気を作る。主蒸気圧力は25MPa、主蒸気温度600℃、再熱蒸気温度620℃。 敷地を最大限に活用するため、同規模の従来型ボイラーより設置面積の少ないタワー型ボイラーを日本で初めて採用している。
3)発生した蒸気はタービンに送られ、その噴射力と膨張力によりタービンの羽根車を高速回転させ、発電機ローター を回転させることにより電気を起こす。 タービンを回転させた蒸気は復水器に送られ、海水で冷却されて水に戻り、再びボイラーに送られる。 
CIMG5003.JPG
蒸気タービンと発電機








CIMG5007.JPG
コントロールルーム








3 . 発電所の稼働状況
・年間約85%の稼働率であり、1・2号機合計で120万kWを発電し154kV系統で送電、横浜市の1/3の需要を満たす。
・使用燃料は海外炭100%、従業員数約300名で稼働。

4 . 環境保全 :
・横浜市と当発電所は当初「公害防止協定」を締結していたが、新設備の導入を機に改めて
「環境保全協定」を締結。
<環境保全協定値の例>
・窒素酸化物 : 13ppm
・硫黄酸化物 : 5ppm

<環境保全設備と能力等の例>
・乾式排煙脱硝装置 : 脱硝率91.9%
・集塵装置 (電気式集塵装置): 集塵効率=99.97%
・乾式排煙脱硫装置 (活性炭吸着法):脱硫効率=97.8%
・煙突 : 200m (2缶集合型)
・緑地面積率 20%

<水質・温排水対策>
・発電所で発生するプラント排水は総合排水処理装置により浄化し排水する。また復水器で蒸気の冷却用に使われる海水の取・放水温度差は7℃以下。

<粉塵飛散対策>
・石炭や灰の貯蔵・輸送にあたっては、屋内式石炭サイロや空気浮上式コンベアなどを採用し、密閉構造にすることにより粉塵の飛散を防止している。

<騒音・振動対策>
・発電機などの機器類を建屋内に収納することや、低騒音型機器を採用することにより、振動や騒音が周辺環境に与える影響を低減している。

<景観>
・建屋、煙突等の配置・形状・色彩について周辺景観との調和に配慮している。港町・横浜にふさわしい発電所となるよう、海からの眺めにも工夫している。

<緑化>
・緑地を整備し、常緑広葉樹を主体とした植栽を行なっている。

<石炭灰の有効活用>
・石炭を効率的に燃焼させるだけでなく、副産物である石炭灰をセメント原料としてほぼ全量有効利用し石炭灰の再資源化にも力を入れている。

見学により日本の最先端の火力発電所の技術内容や能力のすごさを認識し、日本人として誇らしい気持ちになりました。大変丁寧に説明・案内をして下さったISGOエネルギープラザの浅野館長殿に感謝申し上げます。 
CIMG5023.JPG
発電所外観
CIMG5012.JPG










見学チーム一行
                    
以上
             (文責:小栗武治)
posted by EVF イベント at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 見学会
この記事へのコメント

この記事へのトラックバック